世田谷西部を訪ねる
紀行文
5月8日(火) 新緑の世田谷・次太夫堀公園、静嘉堂文庫を訪ねる 担当(織壁、門川、小林、米山)
明け方まで激しく降っていた雨は、幸運にも集合時間の8時15分には止んで見学会中は傘を使わないで済んだ。武蔵小金井駅を8時42分に出発、
井の頭線、小田急線と乗り継いで成城学園前駅で下車、点呼後10時から歩き始めた。いわゆる成城学園を中心とするお屋敷街は駅の北側であるが、
こちら南側も称号の前に成城学園と付けアピールするマンション、商店が目立った。約30分で最初の見学地・次太夫堀民家園に到着。本園は
昭和63年(1988) 世田谷区立として野川沿いのこの地に開園した。名主屋敷(主屋1棟、土蔵2棟)、民家2棟、表門、消防小屋などを復元し、
公園内の次太夫堀や水田とあわせて、江戸時代後期から明治時代初期にかけての農村風景を再現している。ボランティアガイドさんの2班に分けた
丁寧な説明があった。各自軽い昼食後11時45分出発。野川の川岸を25分歩き永安寺へ。この寺は室町時代、第4代鎌倉公方足利持氏の家臣、
二階堂信濃守の子孫清仙大和尚により、延徳2年(1490) 開基(実際は再興)した。この寺で感心したのは、本堂の障子が1mほど開けてあり、
薄暗い中に本尊千手観音菩薩が電光に照らされくっきりと浮かんでいた。次に約10分で大蔵氷川神社へ。祭神は大己責命(おおなむちのみこと)、
素戔嗚尊(すさのおのみこと)。大蔵町の鎮守である。また10分で岡本公園民家園へ。世田谷区の有形文化財第1号に指定された旧長崎家主屋と
土蔵1棟、椀木門(うでぎもん)を復元し江戸後期の典型的な農家の家屋を再現している。裏門に位置する椀木門を出て、急坂を数分上り13時頃最後の
見学地静嘉堂文庫美術館に着いた。三菱財閥の創始者岩崎彌之助、息子の岩崎小彌太が収集した国宝7点、重要文化財84点を含む、
およそ20万冊の古典籍と6,500点の東洋古美術品を収蔵する美術館。当日は「酒器の美に酔う」という企画展が催されていた。注目の国宝
「曜変天目(稲葉天目)」が出品されていた。鑑賞時間は個々に異なるため、入場前に解散式を行い、鑑賞後は自由に退場帰宅とした。
14時頃には大部分は退場した模様。 (参加者42名)